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PANTONE(パントーン)とは?色見本の活用方法とメリットを解説

パントーン PANTONE
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PANTONE(パントーン)とは、世界中で使われている共通の色見本帳のことです。印刷業界だけでなくファッションやグラフィックデザイン、テキスタイルなど、さまざまな分野で活用されています。

しかし、実際の活用方法やメリットについて、詳しく知らないという方もいるでしょう。本記事ではパントーンの特徴や強み、使うときの具体的な手順を解説します。

当社は、パントーンによる色指定のみならず、DICやそのほかのカラーサンプルにも可能な限り対応しているラベル・シール専門の印刷会社です。色見本を用いたラベル・シールをご検討中の方は以下からお問い合わせください。

即日対応します。ぜひ一度お試しください。

目次

PANTONE(パントーン)とは

PANTONE(パントーン)は、アメリカのPANTONE社が開発した世界共通の色見本帳です。異なる印刷機でも同じ色を再現できる利便性の高さから、世界中で広く利用されてきました。

パントーン 色見本
パントーン 色見本帳

色見本帳では数千種類のカラー一つひとつにナンバーが割り振られていて、ナンバーを指定するだけで共通の色認識をもてます。また、国際的に認知された規格なので、海外でも同じ番号を利用できることも大きな特徴です。

現在では、色の指定がストレスなくできることから、紙の印刷物だけでなくWebデザインやファッション業界など幅広い分野で活用されています。

PANTONE(パントーン)とDIC(ディック)の違い

DIC(ディック)は、日本のDIC株式会社が開発した色見本帳で、国内の印刷業界で広く利用されています。基本的に国内の印刷会社であれば、DICに対応できないケースは少なく、パントーンに比べてコストパフォーマンスが優れていることも特徴のひとつです。

ただし、パントーンに比べて国際的な認知度はあまり高くないため、海外の会社と共有するプロジェクトには向いていません。また、カラーバリエーションもパントーンより少ないため、選択肢が限られるというデメリットもあります。

それぞれ長所と短所はあるものの、どちらの規格も関係者間で広く使われている便利なツールです。印刷会社とやり取りする際は、積極的に活用してみてください。

PANTONE(パントーン)のカラーについて解説

多くの場合、印刷物はCMYKという色の表現方法でカラー印刷されますが、パントーンでは色を表す際に「特色」と呼ばれる方法を使います。

※CMYKとは
紙などの印刷物に色を表現する際に用いられる表現方法のこと。シアン・マゼンタ・イエロー・キープレート(ブラック)の色を重ねて表現することから、4色印刷ともいう。

4色カラーと特色の違い

家庭用・業務用問わずカラー印刷の標準色でもあり、インクジェットプリンターでは基本的にCMYKが採用されていいます。

特色インク

CMYKが4色のインクを重ねながら印刷の工程で色を再現していくのに対して、特色はあらかじめ指定の色に調合された単色インクのみしか使いません。

違う色のインクが重なり合わないため、特色のほうがシャープできれいな発色をすることが大きな特徴です。

PANTONE(パントーン)を利用する際の手順

パントーンから色を選ぶ
パントーンから色を選ぶ

PANTONE(パントーン)を利用する際の手順について解説します。

【PANTONE(パントーン)を利用する際の手順】

  1. 印刷会社がPANTONE(パントーン)に対応しているか確認する
  2. PANTONE(パントーン)の色見本からカラーのナンバーを控える
  3. カラーナンバーを指定し印刷物を発注する

手順1 印刷会社がPANTONE(パントーン)に対応しているか確認する

特色のカラー指定でパントーンを利用したい場合は、印刷会社がパントーンに対応しているか必ず確認しましょう。日本の印刷会社の場合、DICのみを採用していてパントーンは受け付けられない場合もあります。

また、Web上でデザインの入稿作業と発注を済ませると、特に指定をしなければCMYKで4色印刷されてしまう可能性もあります。見積もりやお問い合わせの際、もしくはそれ以前に電話かメールで聞いておけば、トラブルを予防できるでしょう。

正式な発注をする前に、確認作業を丁寧に進めることが大切です。PANTONEは不定期で新色が追加されるため、希望ナンバーの保有があるかまで確認することをおすすめします。(当社でも多くのパントーン見本を持っていますが、稀に保有していない場合があります)

パントーン 小島ラベル印刷
当社にあるパントーンの見本帳 たくさんの種類がある

手順2 PANTONE(パントーン)の色見本からカラーのナンバーを控える

色見本帳をチェックして、希望するカラーのナンバーを控えます。1文字でも間違えると異なる色になってしまうため、ミスのないように注意してください。

なお、パントーンの色見本帳は公式サイトやAmazonから購入可能です。インターネット上でカラーコードを検索できるサイトもありますが、画面と紙面では異なる原理で色を表現しているため、同じ色は再現できません。

※RGBとCMYK

・RGB
デジタル画面で採用されている色の仕組みのこと。「光の3原色」をもとに、色の発光度合いを調整することで、さまざまな色調を表現している。

・CMYK
インクなどの染料で採用されている色調の仕組みのこと。「色料の3原色」をもとに、3色の色を組み合わせることで、さまざまな色を作り出している。

カラー指定をするなら必ず実物の色見本帳を見て選ばないと、想像どおりの色には仕上がりません。色見本帳を持っていない場合は、希望する色をインターネット上で検索してプリントアウトしたものを印刷会社に送ることをおすすめします。

実物をとおして指示することがもっとも効率的で認識の相違も起こりにくいでしょう。ただし、4色カラーで印刷された見本をもとに特色で色合わせを行うのでぴったり同じ色の仕上がりにならない点には注意が必要です。

手順3 カラーナンバーを指定し印刷物を発注する

使用したい色とデザインが決まったら、カラーナンバーを指定し印刷会社に発注していきましょう。印刷会社は指示された内容に合わせてインクを調合し、指定色を再現してくれます。

PANTONE(パントーン)の注意点

PANTONE(パントーン)を利用する際の注意点は以下のとおりです。

  1. オンデマンド印刷では使用できない
  2. 色校正が必要な場合もある

注意点1 オンデマンド印刷では使用できない

オンデマンド印刷では、基本的にパントーンの色指定はできません。

※オンデマンド印刷とは

版を使用せずに、データから直接プリント作業をおこなう印刷方式のこと。

関連記事:オンデマンド印刷とは?オフセット印刷との違いやメリット、注意点まで解説

オンデマンド印刷は一般的なCMYKのインクやトナーを用いてデータやデザインを再現する印刷方法のため、特色インクでの印刷が困難です。

インクとトナーの違い

  • インク:液体の印刷素材
  • トナー:粉末状の印刷素材

パントーンの色見本帳からカラーを指定したい場合は、基本的に版を使用した印刷方法を選択することになります。

版を用いた印刷方法として代表的なのは、オフセット印刷や凸版印刷です。オフセット印刷について詳しく知りたい方は、以下の記事をご参照ください。

オフセット印刷とは?仕組みやオンデマンド印刷との違い、適した印刷物まで解説

注意点2 色校正が必要な場合もある

PANTONE(パントーン)で同じナンバーを指定しても、印刷する素材によっては仕上がりが異なって見えることがあります。紙の特性によってインクの染み込み方が違うため、同じカラーでも印象が変わってしまうのです。

例えば「コート紙(光沢のある紙)」や「上質紙(一般的な紙)」は一般的に広く用いられる印刷用紙ですが、インクの乗り方、発色はそれぞれ異なります。光沢がなくインクが染み込みやすい上質紙のほうが、色がくすんで見えやすいです。(印刷業界では「色が沈む」と表現します)

色の再現性にこだわる場合は、有料の色校正をおすすめします。

※色校正とは

正式に印刷物の作成に入る前に、想定どおりの色が再現できているか確認する作業のこと。

関連記事:シール印刷 色校正 | 色の認識トラブルを回避する大切な工程です

有料になるため必須な工程ではありませんが、イメージどおりではなかったときの損失が大きいときは実施しておいたほうがいいでしょう。
当社では、色校正から詳細を確認いただきながら制作を進めることが可能です。相談したいという方は「お問い合わせ」からご連絡ください。

PANTONE(パントーン)を活用するメリット

PANTONE(パントーン)を活用するメリットは以下のとおりです。

パントーン インクを調色
パントーンに合わせてインクを調色

PANTONE(パントーン)を活用するメリット

  1. 色ブレが起こりにくくデザインの再現性が高い
  2. 特色の利用で周りとの差別化を図れる
  3. トータルのコストは抑えられる場合もある

メリット1 色ブレが起こりにくくデザインの再現性が高い

パントーンを活用すると正確な色合わせが可能になり、認識の違いによるトラブルを予防できます。関係者が同じ見本で共通した色認識をもてるため誤解が生じにくく、スムーズなコミュニケーションが可能です。また、単色インクを調合してから印刷するため、印刷中にインクを重ねるCMYKより色の誤差やムラが出にくいという特徴もあります。

会社のロゴやコーポレートカラーにも多く採用されているため、生活の中で目にする機会も多いです。色ブレが許されない場面でも比較的安心して使えることは、パントーンならではのメリットでしょう。

メリット2 特色の利用で周りとの差別化を図れる

特色ではCMYKでは作れない色も表現できるため、デザインの自由度や表現の幅が大きく広がります。代表的なものは以下のとおりです。

CMYKで作れない色の代表例

  • 蛍光色
  • パステルカラー
  • メタリックカラー など

CMYKは色を重ねるほど暗く濃い色になるため、パステルカラーのような淡い色合いは表現できません。

そのため、発色のいい鮮やかな色合いや、優しい色合いを表現したいときは特色の利用をおすすめします。通常の印刷機器では表現できない色を使用できるので、競合商品との差別化にもつながるでしょう。

メリット3 トータルのコストは抑えられる場合もある

オフセット印刷や凸版印刷のように版を利用する印刷方法だと、特色のほうがコストを抑えられる場合もあります。CMYKの場合、それぞれのカラーを異なる版にのせて印刷するため、4つの版が必要です。その結果、インクのコストは抑えられるものの、版を作成するコストがかさんでしまいます。

一方で、特色の場合は1色刷りなら1つの版、2色刷りなら2つの版のみを使うため、版の作成コストを抑えることが可能です。調合が必要な分インク代は4色印刷より高額ですが、トータルの費用は少なくて済む場合もあります。

安定した仕上がりや差別化を求めるならPANTONE(パントーン)がおすすめ

パントーンは世界中で共通して使われている色彩規格です。印刷物を企画・作成する際にパントーンを利用すると正確な色指定ができるため、イメージどおりに仕上げられるという強みがあります。

また、通常のインクでは出せないカラーを選択すれば、ほかの商品との差別化にもつながるでしょう。完成度の高い仕上がりを求める場合は、パントーンや特色を活用してみてください。

当社は、パントーンとDIC、両方の色指定をお受けできるラベル・シール専門の印刷会社です。色見本帳をお持ちでない場合は、現場で実物をご覧いただくこともできます。色味の検討は有償となることもありますが、より再現性の高いシール作成が可能です。細部にまでこだわった仕上がりをお求めの方は、以下からご相談ください。

即日回答します。ぜひ一度お試しください。

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この記事を書いた人

小島 哲也のアバター 小島 哲也 creative director

取引実績は11万社以上、年間約3,000件のシール印刷の案件を受注。
他とは違った魅力的なシールを適正価格で作製しています。

常に私の頭のど真ん中にあるのは「満足のいくシールをお作りする」です。

お気軽にお問い合わせください。何かお役に立ちます。

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