QRコードシールは、WebサイトやSNSのURL、決済情報など、多くのデータを格納できます。しかし、QRコードシールを作る際は、サイズや色などに注意が必要です。
本記事では、QRコードシールの作り方からおすすめの用紙、シールを作る際の注意点までを紹介します。QRコードシールの制作を検討している方は、参考にしてください。
当社では、ラベル・シール会社としてさまざまなシールを制作しています。QRコードの生成は行っていませんが、自社で生成されたQRコードをもとにシールを作ることが可能です。商品用のQRコードシール制作でお悩みの方は、以下よりお気軽にお問い合わせください。
即日回答します。ぜひ一度お試しください。
QRコードシールの作り方
QRコードは、契約やライセンスなどが不要です。そのため、QRコードの生成や読み取りに関して特に申請は必要ありません。
QRコードシールの作り方は、主に以下の2つの方法があります。
- QRコード生成ツールを利用した作り方
- ブラウザ(Chrome)を利用した作り方
作り方1 QRコード生成ツールを利用した作り方
まずは、QRコード生成ツールを使った作り方を紹介します。ツールを使用すると、専門知識がなくても簡単にQRコードが生成でき、さらにツールによってはカスタマイズも可能です。
以下に、無料でQRコード生成ができる主なツールとその特徴をまとめました。
QRコード生成ツール | 特徴 |
Adobe Express | ・Adobe社が提供するツール ・シンプルなQRコードを生成したい方におすすめ |
QR Code Chimp | ・豊富なデザインが用意されているツール ・デザインにこだわりたい方におすすめ |
QRのススメ | ・シンプルな操作で生成できるツール ・操作が簡単で、イラストなど装飾も行いたい方におすすめ |
QRCode Monkey | ・文字情報、カード情報、位置情報、Wi-Fi情報など、多様なQRコードを生成できるツール ・グラデーションカラーなどカスタマイズしたい方におすすめ |
クルクルマネージャー | ・URL以外に文字情報やWi-Fi情報などのQRコード生成ができるツール ・効果測定も行えるため、マーケティングにも役立てたい方におすすめ |
選んだツールによって制作手順や入力項目は異なりますが、ツールを利用したQRコードシール制作の主な手順は次のとおりです。
- QRコード生成ツールを選ぶ
- 情報を入力する(URL・色・背景など)
- QRコードを生成して、ダウンロードする
- QRコードをシール用紙に印刷する
印刷後はQRコードが正しく読み取れるか、必ずテストして問題がないか確認しましょう。
作り方2 ブラウザ(Chrome)を利用した作り方
ツールを使わずに、ブラウザ(Chrome)を使って手軽にQRコードシールを制作する方法です。
以下の手順で制作します。
- QRコードを生成したいWebページを開き、その上で右クリックする
- 表示されたメニューから「このページのQRコードを作成」を選択する
- 表示されたQRコードをダウンロードまたはコピーを選択する
- 生成したQRコードをシール用紙に印刷する
サイズやデザインにこだわりがなければ、Chromeを使って簡単にQRコードを生成できます。
ただし、Chromeで生成したQRコードは、以下のように中央に恐竜のアイコンが表示されます。
デザインにこだわりたい場合は前述したQRコード生成ツールを利用した作り方がおすすめです。
QRコードシールにおすすめの用紙!3つのタイプ別に紹介
ここでは、QRコードシールを作る際のおすすめ用紙を、3つのタイプに分けて紹介します。
- 室内使用におすすめのシール用紙
- 屋外使用におすすめのシール用紙
- 透明シールの制作におすすめのシール用紙
タイプ1 室内使用におすすめのシール用紙
屋内で使用するQRコードシールには、紙素材のシール用紙が特におすすめです。紙素材はフィルム素材よりもコストが抑えられ、水に濡れる心配がない屋内環境に適しています。
以下に、おすすめのシール用紙とその特徴をまとめました。
種類 | 特徴 |
上質紙 | ・紙に貼って使用する際におすすめ ・吸水性があるため、インクの色が若干暗くなる ・マットな質感、サラサラとした指触り |
アートコート紙 | ・発色よく表現したいときにおすすめ ・控えめな光沢があり、色鮮やかに印刷ができる ・ツルツルとした指触り |
以前は、光沢のあるシールだとQRコードの読み取りが難しいとされていましたが、最近では読み取り機器の性能が向上し、現在ではほぼ問題なく読み取りができます。
ただし、QRコードは欠けてしまうと読み取りが困難になるため、耐久性を高めるためにラミネートやフィルム加工を施すのもおすすめです。加工すると、QRコードが損傷しにくくなり、さらに安定した読み取りが可能となります。
ここで紹介した上質紙とアートコート紙について詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
上質紙|上質紙は安価ながら、紙本来の質感が楽しめます。
シールに使われるアート紙とは?上質紙やミラーコート紙との違いを解説
タイプ2 屋外使用におすすめのシール用紙
屋外で使用するなら、フィルム素材のシール用紙がおすすめです。耐水性や耐久性に優れているため、屋外や水回りなどに使用できます。
以下に、屋外に使用できるおすすめのシール用紙と特徴をまとめました。
種類 | 特徴 |
ユポ | ・屋外や水回り、冷蔵、冷凍などのシールにおすすめ ・耐水性と耐久性に優れている ・屋外に貼るポスターなどにも使用されている素材 ・さらさらとした指触り |
白塩ビ | ・車や自転車などに貼る際におすすめ ・耐久性や耐水性に優れている ・ツルツルとした指触り |
ユポと白塩ビについて詳しく知りたい方は、次の記事をご覧ください。
ユポ|ユポは安価ながら、高い耐久性を備えているフィルム素材です。
塩ビ|塩ビは耐久性が高く、屋外仕様に向いている素材です。
タイプ3 透明シールの制作におすすめのシール用紙
透明のQRコードシールを制作したい場合は、フィルム素材の透明PETがおすすめです。
以下に透明PETの特徴をまとめました。
種類 | 特徴 |
透明PET | ・透明なので、印刷部分以外は目立たない ・耐久性・耐水性がある ・平滑性のある質感 |
ただし、透明シールはQRコードの読み取りが難しくなる可能性があります。
QRコードシールを透明にする場合は、コードの黒い部分だけではなく、白い下地も印刷して色を識別しやすくするなどの工夫が必要です。色を識別することにより、QRコードが読み取りやすくなります。
透明PETの用紙について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
透明PET|透明ペットは耐久性の高いフィルム素材です。(見た目の黄色は台紙の色です)
QRコードの仕組みと容量
QRコードとは、Quick Responseの頭文字をとったもので「素早い反応」という意味があります。1994年に日本の株式会社デンソーウェーブが開発しました。
繰り返しになりますが、QRコードの制作や利用に申請などは必要ありません。誰でも無料で利用できるため、多くの企業や個人に幅広いシーンで活用されています。
QRコードの仕組み
QRコードは、縦と横に並んだドットで構成されています。複数の要素で構成されており、データを格納して読み取りができる仕組みです。
- セル:格納されるデータが入っている
- 切り出しシンボル:どの角度からスキャンしてもコードを正確に検出できる
- フォーマット情報:誤り訂正レベルやマスクパターンの情報が入っている
- タイミングパターン:セルの座標を検出する
- アライメントパターン:セルのずれや歪みを補正する
- クワイエットゾーン:正しく読み取るための余白
QRコードはこれらの要素によって、360度どの方向からでも素早くデータを読み取れます。
また、QRコードに部分的な汚れや破損があってもデータの読み取りが可能です。
QRコードの容量
QRコードは、数字・英語・漢字・ひらがな・記号・バイナリデータ・制御コードなど、さまざまなデータを格納できます。
以下にQRコードが格納できるデータの容量をまとめました。
数字 | 最大7,089文字 |
英語(アルファベット) | 最大4,296文字 |
漢字・全角カナ | 最大1,817文字 |
バイナリ(8ビット) | 最大2,953バイト |
QRコードの他にバーコードもありますが、格納数の多いバーコードであっても英数字100桁程度が上限です。QRコードはバーコードに比べて、はるかに多くのデータを格納できます。
QRコードシールの活用例4選
QRコードは多くの情報を取り込めるため、さまざまな場面で活用できます。本章ではQRコードシールの活用例をお伝えしますので、参考にしてください。
- 自社のWebサイト・SNSに誘導
- キャンペーンの案内
- 商品内容の説明
- 商品アンケート
活用例1 自社のWebサイト・SNSへ誘導
名刺やショップカードにQRコードシールを貼ると、受け取った人がスマートフォンを使って簡単に読み取り、自社のWebサイトやSNSにスムーズなアクセスができます。
ビジネスシーンで初対面の相手にも、自社の情報や実績を効率よく伝える手段として効果的です。
活用例2 キャンペーン情報の提供
キャンペーン情報を効果的に伝える方法として、店舗のポスターやチラシにQRコードシールを貼ることも有効です。QRコードシールを活用すると、顧客をLINEの友だち登録ページやSNSのフォローページに簡単に誘導できます。
さらにリアルタイムに情報を提供することで、顧客とのつながりを強化できる点もメリットです。
活用例3 商品内容の説明
食品ラベルにQRコードを貼ると、商品の内容を詳しく説明できます。顧客がスマートフォンで読み取ると、商品成分表示や生産者情報などを簡単に確認することが可能です。
詳しい商品内容の提供により、顧客は商品への理解を深め、信頼性を高められます。
活用例4 商品アンケート
QRコードシールを利用してアンケートの実施も可能です。商品のパッケージなどにQRコードシールを貼り、顧客がスマートフォンで読み取ると、オンラインのアンケートフォームに簡単に誘導できます。
顧客に購入した商品の感想などアンケート回答してもらい、その回答はデジタル収集ができるため、データの整理や分析にも効果的です。集めたアンケート結果は、商品の改善や新商品の開発に役立てます。
QRコードシールを自作する際の注意点4つ
QRコードシールを制作しても、読み取れなければ十分に機能しません。
ここでは、QRコードシールを制作する際の注意点を4つ紹介します。
- 読み取りやすいサイズにする
- マージン(余白)を確保する
- 色の識別をはっきりさせる
- QRコード生成ツールの利用規約を確認する
注意1 読み取りやすいサイズにする
QRコードシールは、名刺など小さな印刷物にも貼れます。しかし、あまりにも小さすぎると読み取りが難しくなるため、注意しなければなりません。
理想的なサイズは、一辺が10〜20mm以上です。
QRコードシールはある程度大きくすると、読み取りの精度が向上します。シールの印刷後はスマートフォンで読み取りテストをし、正常に読み取れているかの確認が大切です。
注意2 マージン(余白)を確保する
QRコードシールを制作する際には、コードの周りに余白を確保してください。
余白を確保しないと、情報をうまく認識できず、QRコードが正しく読み取れない場合もあります。余白の目安は、QRコードの黒いセルの大きさ4個分以上を上下左右に設定しましょう。
注意3 識別しやすい色を選ぶ
QRコードは基本白と黒での印刷を推奨していますが、白黒以外も制作できます。
QRコードを正しく情報を認識するには、背景との色の差が必要です。濃淡の差が少ない場合、読み取りが難しくなることがあります。黒以外の色では、青や緑のQRコードの色は比較的読み取りやすいですが、黄色系の色は背景の白色と濃淡の差が少ないため、読み取りにくいです。
また、濃い背景色に白いQRコードを印刷する場合、濃淡差があっても使用する機器によっては正しく読み取れないため、避けた方が良いでしょう。
なお、当社が行ったテストでは、箔押しの上に印刷したQRコードも読み取りに成功しています。読み取り条件は、箔押し部分がφ24mm、QRコードのサイズは10×10mmのサイズです。
こちらの制作工程や仕様を詳しく知りたいという方や、デザインにこだわりたいという方は、以下の記事も参考にしてください。
注意4 ツールの利用規約を確認する
QRコードに限らず、無料の画像生成サービスを利用する際は、ライセンスや商用利用を確認します。
QRコード生成ツールは、ライセンス不要で商用利用が可能なものがほとんどです。しかし、ツールによっては制作できる数や期間など制限が設けられている場合もあります。必ず利用規約で確認してからツールを使用しましょう。
目的に合ったQRコードシールを制作しよう
QRコードシールの作り方を解説しました。QRコードは、専用の生成ツールを使用すれば無料でも簡単に制作できます。制作する際は、サイズや色などに注意して進めてください。
また、商品用のQRコードシールを制作する場合は、印刷会社に依頼するのもおすすめです。印刷会社ではQRコードの生成は行っていませんが、自社で制作したQRコードデータをもとに、用途にあった素材や粘着糊を選定してQRコードシールの制作が可能です。
当社ではラベル・シール専門の印刷会社として、さまざまなシールを制作しています。QRコードの素材選びや品質についてお悩みの方は、以下よりお気軽にご相談ください。
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