シールのラミネート加工とは?グロス・マット・UVの違い

シール ラミネート加工

ラミネート加工は、シールやラベルの表面に透明フィルムを重ね、印刷面を摩擦・清拭・汚れから保護したり、光沢・マットなどの質感を加えたりする加工です。

ただ、ラミネートを貼れば自動的に「防水」「屋外対応」になるわけではありません。表面素材・粘着・使用環境との組み合わせで判断する必要があります。

光沢かマットかという質感の話と、屋外や水回りで使えるかという耐久性の話は、別の問題として考えます。

目次

シールやステッカーに施すラミネート加工の特徴

ラベル ラミネート

ラミネートフィルムには種類があり、使用環境と必要な耐久性で選びます。目安は次の表のとおりです。

種類主な役割
PP系ラミネート一般的な表面保護・質感調整
PET系ラミネートより高い耐久性が必要な用途で検討
UVカット機能付き紫外線による退色を抑えたい用途で検討

PET系やUVカット付きは「検討する」段階の選択肢です。付けたから屋外で使えるという意味ではありません。

素材との相性もあります。ラミネートは平滑な素材と相性が良い一方、上質紙・クラフト紙・和紙のように素材そのものの風合いを見せたい紙では、質感を損なう場合があります。付けるかどうかより先に、その素材がラミネートに合うかを見ます。

ラミネート加工の種類には主に2つの選択肢がある

ラベル ラミネート
ラミネート加工の様子

質感の面では、光沢とマットの2つから選びます。

  1. 光沢ラミネート
  2. マットラミネート

種類1 光沢ラミネート

写真、イラスト、濃色デザインのように、発色や艶感を見せたい絵柄には光沢ラミネートが向きます。表面にツヤを加えるタイプで、色の鮮やかさや光沢感を出したい商品ラベルで使われています。

種類2 マットラミネート

マットラミネートは光沢を抑えて落ち着いた質感に仕上げるタイプですが、表面の見え方が変わる分、色によっては元の印刷より淡く見えることがあります。データ上の色だけを基準にしていると、この差を見落としやすくなります。

反射を抑えたい商品や、落ち着いた外観・高級感を出したいラベルで選ばれます。色再現を重視するなら、仕上がり見本での確認が安心です。

番外編 UVカットラミネート

「UVカット」と付いていても、退色を完全に防げるわけではありません。

紫外線による印刷の退色を抑えたい場合に検討する加工で、屋外で使うなら使用期間・印刷方式・インク・表面素材まで含めて考えます。

シールやステッカーにラミネート加工することで得られる3つの効果

シール ラミネート加工

ラミネートで得られる効果を並べると、この3点になります。

  1. 印刷面を摩擦・汚れ・清拭から保護する
  2. 光沢・マットなど質感を変えられる
  3. 用途に応じて耐久性を補える

効果1 印刷面を保護する

ラベル表面に透明フィルムを重ねておくと、インクや箔が直接擦れるのを抑えられます。摩擦だけでなく、汚れや清拭からも印刷面を守るのがラミネートの大きな役割です。

ただし、守っているのは表面です。紙素材の場合、端部や裏面からの吸水までは防げないので、防水が目的ならラベル素材と粘着も含めて考えます。

効果2 光沢・マットで質感を調整できる

保護だけでなく、商品の見え方を変える加工でもあります。光沢なら艶や発色感が、マットなら落ち着いた質感が加わります。その分、色や反射の見え方も変わります。

効果3 用途に応じて耐久性を補える

UVカット機能や耐久性の高いフィルムを使うと、屋外や長期使用で必要な性能を補える場合があります。

とはいえ、屋外で使えるかどうかはラミネートだけでは決まりません。紫外線・雨・温度変化・貼付対象・使用期間に合わせて、素材・粘着・印刷方式も確認します。UVカットラミネートは、その中の一要素にすぎません。

シールやステッカーにラミネート加工するときの注意点

つまずきやすいのは、この3点です。

  1. 印刷面の質感・発色が変わる
  2. 加工が向いていない素材もある
  3. 紙素材だと完全な防水にはならない

注意点1 印刷面の質感・発色が変わる

ラミネートを重ねると、光沢・反射・色の見え方が変わります。マットとグロスでは印象が大きく違います。

ブランドカラーや細かな色再現を重視する案件では、ラミネート後の状態で色校正を行うと、仕上がりを確認できます。

色校正の考え方は、次の記事で詳しく解説しています。

シール印刷 色校正 | 色の認識トラブルを回避する大切な工程です

注意点2 加工が向いていない素材もある

上質紙、和紙、クラフト紙。素材の風合いを活かしたい場合、ラミネートはこうした紙には向きません。フィルムを重ねると、その質感が変わってしまいます。

素材の質感と保護性能のどちらを優先するか、判断が分かれるところです。

注意点3 紙素材だと完全な防水にはならない

ラミネートしてあるから水に強いだろうと考え、紙のラベルを水回りに使うことがあります。ただ、紙素材にラミネートをしても完全な防水にはなりません。表面は保護できますが、端部や裏面から水分が入る可能性があります。

水回り・結露・屋外などでは、「ユポ」や「塩ビ」などのフィルム系素材も含めて検討します。

防水ラベルの素材・粘着・ラミネートの選び方

ラミネート加工したシールやステッカーの制作事例

光沢ラミネートとマットラミネート、それぞれの制作事例です。

  1. 合同会社エクスプロージョン ノベルティシール
  2. freee 株式会社 ノベルティシール
シール ラミネート加工
制作事例:エクスプロージョン合同会社 ノベルティシール

合同会社エクスプロージョン様のノベルティシールは、ユポに光沢ラミネートを組み合わせています。緑色の箔の上からラミネートしたのは、鞄の中などでの擦れによる箔・印刷面の摩耗を抑える目的があるためです。

シール ラミネート加工
制作事例:freee株式会社 ノベルティシール

freee株式会社様のノベルティシールは、ユポにマットラミネートの組み合わせです。印刷面を保護しつつ、光沢を抑えた落ち着いた質感に仕上げた事例です。

ラミネートは使用環境と仕上がりから選ぶ

印刷面を保護したい、グロスやマットの質感を加えたい。この目的であればラミネートが有効です。

屋外、水回り、薬品での清拭のいずれかに当てはまるなら、素材・粘着・印刷方式まで含めて仕様を決めます。どれにも当てはまらないなら、残る判断は見せたい質感、つまり光沢かマットかです。

法人向けラベル・シール印刷のご相談

貼る製品や使用環境、寸法、予定数量が分かる範囲でご相談ください。
素材や加工が決まっていない場合も、用途に合わせて整理しながらご提案します。
通常2時間〜半日以内に回答します。

目次