印刷はPCモニターの色になりません
結論から言うと、印刷はPCモニターで見ているPANTONEの色にはなりません。
今回は印刷の特色指定、PANTONEやDICの注意点について説明します。これから印刷物を発注する方に読んでいただけると幸いです。
非常に多い勘違い
冒頭でも述べたように、イラストレーター作業中のPCのモニターに表示されているPANTONEやDICの色を信用してはなりません。デザイナーさんやデータ作成をなさっている方には特に知っておいて欲しいと思います。
特色指定のある印刷用のデータの作成は、イラストレーターで選択ツールでオブジェクトを選択し、「スウォッチライブラリを開く」→「カラーブック」→「PANTONE XXX」の順で指定し、お好きな色を選んで頂けます。
と、ここまでは正しいです。まったく問題ありません。
問題はここからです。間違っているデザイナーさんの色の認識は、上記のようにPCモニターに写っているPANTONEの色にマインドセットされます。ここで「印刷物はこの色に仕上がってくる」と思い込んでしまいます。これが勘違いされるポイントです。
結果、納品された印刷物を見て「あれ?色がモニターと違うな」となります。
それもそのはず、理由は2つあります。
1つ目は、モニターのメーカーによって色が違うことです。(モニターの色設定を変えていたらなおのこと)また、同じデータであってもmacとwindowsで発色が異なります。
2つ目は、印刷会社はPCモニターではなく、PANTONEから正規で発売されている色見本帳に合わせて色を作ります。
以上の理由から、PCで設定したPANTONEの色はあくまでニュアンスレベルで認識してください。
PANTONEで指示するうえで意識すること
上記のように、色見本(左)とモニター(右)の色は若干異なります。つまり発注した印刷物が、PCモニターと同じ色で仕上がると認識しないようにしてください。
では、どうすれば良いか。デザインは実際にPANTONEの見本帳を見ながら色を設定してください。しかし、実際にPANTONEの見本帳を持っていないという企業が大半かと思います。
そうした色見本帳を持っていな場合は、プリントアウトしてその色を色見本として印刷会社に送ってください。このように実物を通して色の指示をすることが最も効率的です。(指示が明確!)
また、より良い満足度をお求めでしたら、別途費用が発生しますが色校正を行うことがおすすめです。
結論
PANTONEはPCモニターではなく、PANTONEの見本帳、もしくはプリントアウトした色でカラーを見て選定する。プリントアウトの場合は発注時に印刷会社に色見本としてそれを送ってください。
今後のデザイン制作のヒントになれば幸いです。
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