中国製のラベラーを使ってみた。果たして結果は。

中国製 ラベラー

ボトルにラベルを貼る作業は、手作業ではなかなか難しく、精度や効率に悩むお客様も少なくありません。
当社にも「ラベラーは扱っていますか?」というお問い合わせが時折ありますが、専門の機械は高額で導入ハードルが高いのが実情です。

そこで今回は、アマゾンで手軽に購入できる中国製の手動ボトルラベラーを実際に入手し、どの程度使えるのかを検証してみました。

本記事では、開封から組み立て、実際のラベリング作業までを詳しくご紹介します。導入を検討している方の参考になれば幸いです。

目次

手動ラベラーとは?

手動ラベラーとは、瓶やボトルなど円筒形の容器にラベルを手作業で貼るための簡易機械です。
電源は不要で、手動でローラーを回転させながら、ラベルをまっすぐ貼る補助をしてくれます。

本体にはラベルをセットするスプールや、ボトルを固定するガイドがあり、一定の位置でラベルを貼ることができます。ラベルのズレを減らしたい、作業を少しでも効率化したいといった小規模製造の現場や、手貼りの精度に不安がある方に適しています。

中国製ラベラー 相場価格について

手動:3万円~
自動:10万円~


手動タイプ自動タイプがあります。どちらもボトルは手でセットする必要がありますが、ラベルを送る仕組みが異なることで、作業効率と価格に差が出ます。

手動タイプは、ラベルの送りや貼り付けを自分の手で操作する方式で、価格はおよそ3万円前後。シンプルな構造で導入しやすく、初めてラベラーを使う方や、小ロットでの使用に向いています。

一方、自動タイプはセンサーやモーターが搭載されており、ボトルをセットすれば自動でラベルが送り出されて貼り付けられる仕組みです。手動よりも安定した作業が可能で、価格は10万円〜が相場となります。

作業量や求める精度によって、どちらを選ぶかが変わってきます。手間を抑えたい方やある程度の本数を処理する方には、自動タイプのほうが現実的かもしれません。

手動の中国製をAmazonで買ってみた

実は、以前に日本製の手動ラベラーを使用した経験があります。そのときは使用感にまったく問題はなく、安定した動作と作りの丁寧さが印象的でした。
ボトルをセットする位置や、ラベルの剥がれやすさなど、細部にまでユーザーの使い勝手が考えられており、安心してお客様にもおすすめできる製品でした。

ただし、やはり価格はそれなりにします。
そこで今回は、金額面の手軽さが魅力的な中国製ラベラーを試してみようということになった、という経緯です。

中国製 ラベラー

今回選んだのはこちらの商品です。アマゾンで43,000円になります。ハンチェンという中国の会社の製品です。当製品は以下のような特徴があるそうです。

【ラベル貼り】PETボトル、プラスチックボトル、ガラスボトル、金属ボトルなどのステッカー貼りに勧めます。普通の不透明なラベルも透明ラベルのも適しております。シワや泡が出ない、きれいで水平に貼り付けられます。

【広く適用】15〜120mmボトルに適し、飲食業・医学薬品、日用品、化学工業などの分野で活躍中。生産工場みたいに効率も品質もUP。小さい大きさで最小内径が75mmから最大外径180mmまでのラベル巻きを装着できます。

【高品質】ステンレス製ボディと厚めのスイングアームは耐久性、耐摩耗性があり、変形しない。製品寿命が長く、お仕事のいいアシスタントになれます。

【操作簡単】熟練度により一分間に15-25本のラベル貼りが可能で、ハンドルを回すだけで作業できます。押さえレバーの追加でボトルがしっかり固定され、そしてラベル固定装置があるのでラベルが撥ねないです。作業効率を向上させます。誰でも簡単に正確なラベルを貼ります。

「コンパクト」卓上型サイズのシンプル、堅牢な造りで、小型から大型のボトルまで対応します。小さい体で納戸に余裕で片付けて置けます。

Amazonのページはコチラ
使用方法の動画はコチラ

実際に使ってみました。

プライムで購入したらすぐに到着しました。さっそく使ってみます。

中国製 ラベラー

ボディは黒のつや消し、見た目は武骨でなかなか良いです。気になった点は、ところどころ中古っぽい。シャフトが錆びていたり、バリがあったりする。ローラーも傷や何かが付着していたりと、新品とは言えない状態でした。また、シンプルな構造な割に、組み立てる際の六角のサイズも3種類くらいあり、1種に統一すればいいのにと思いました。ただ、想定内ですのでそれほど気になりませんでした。とにかく安いのでね!使えれば良いと。

セッティング ラベラー

セッティングはシンプルな機構なので簡単です。

中国製 手動ラベラー

若干精度に問題がありそうだなと思いながらセッティングを行い、試してみました。
よし、中国製のラベラーの性能はいかに!

ラベルの端が折れている

ラベルの端が折れてしまう!
何度やってもラベルの端が少しだけ巻き込まれ、折れたままローラーで圧着されてしまう。

ラベルにシワ

気泡が入り、シワになってしまう!
フラットなはずのボトルに気泡が入ってしまいました。

中国製 ラベラー

ぐぬぬ……「どこが悪いんだろう?」と、当社のテクニカルスタッフが頭を抱える。あれこれ試行錯誤を重ねた結果、ようやく原因が判明しました。問題はラベルと台紙が剥がれる「ブレード」と呼ばれる金属プレートの位置。
これが微妙にズレていると、ラベルがうまく剥がれなかったり、途中で詰まったりしてしまいます。

何度も微調整を繰り返し、ようやくきれいにラベルが貼れるようになりました。
ただしここまで来るのに、慣れているスタッフでも開封からセッティング完了までに約1時間半。正直、慣れていない方にはなかなかハードルが高い工程です。

作業を終えたスタッフに「10点満点で何点?」と聞いてみたところ、「3点ですね」と即答。
どうやら、調整に手間がかかりすぎるのが大きな減点ポイントだったようです。

評価(忖度無し)

コスト ★★★★★
品質  ★★☆☆☆
使用感 ★★☆☆☆

実際に使用してみると、やはり日本製と比較した際の品質や使い心地には、明確な差を感じました。金属部品の精度や動作の滑らかさ、ガイドの安定性など、細かな部分で作りの粗さが目立ちます。

とはいえ、価格は非常に魅力的で、コストパフォーマンスという点では高評価です。必要最低限の機能で「とにかく貼れる」ことを重視する方には十分に実用的といえるでしょう。

少量生産・短期イベントなど、精度よりもコストを重視したい場面では、導入の価値がある製品です。

どんな方に向いているか?

もちろん、使いこなせる方もいらっしゃると思います。実際には、次のような条件に当てはまる方にとっては、十分に活用できる製品です。

  • とにかく費用を抑えてラベラーを導入したい方
  • 毎回同じサイズのボトルを使っていて、初回のセッティングだけで運用できる方
  • 細かい作業が得意な方や、工夫しながら使うのが好きな方

このような環境であれば、ラベリング精度の調整や部品の微調整といった手間も苦にならず、低価格ながらも十分なパフォーマンスを発揮してくれるでしょう

結論:中国製のラベラーは慣れるまでが大変。でも価格は魅力

結論から言うと、使い勝手は正直なところ良いとは言えません。
動きがスムーズではなかったり、パーツの精度が甘かったりと、細かいストレスはあります。初めての方にとっては、最初のセッティングや操作に苦労する場面も多いでしょう。

とはいえ、慣れてしまえば「一応は使える」といった印象です。細かい調整や工夫をしながらなら、最低限の機能は果たしてくれます。
「やはり中国製か…」と感じる部分もあるのは事実ですが、その分、価格は圧倒的に安く、導入のハードルは非常に低いのも確かです。

費用を抑えたい、まずは試してみたいという方にとっては、選択肢の一つとして十分アリかもしれません。

ラベラーのご相談受け付けています。

今回ご紹介したような中国製ラベラーに限らず、国産ラベラーの導入についてのご相談も承っています
「どんな製品を選べばいい?」「うちのボトルでも使える?」といった疑問や不安があれば、どうぞお気軽にお問い合わせください。

実際に使ってみたからこそ分かる“リアルな使用感”をもとに、目的やご予算に応じたアドバイスをさせていただきます。

そのお仕事、私たちにお任せください。
ご満足頂けるようサポートします。

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