ユポシールとは?特徴や効果、知っておきたい注意点も紹介
冷蔵庫と常温を行き来する商品や、液体が触れる容器のラベルを紙で作ると、水滴でしわが寄ったり、染みが出たりしやすくなります。そうした場面で候補になるのが、合成紙「ユポ」を使ったユポシールです。
ユポシールの特徴、効果、活用場面、使える粘着剤、制作時の注意点を、当社の制作事例とあわせてまとめました。
当社では、ユポシールを使った商品ラベルをオーダーメイドで制作しています。イメージどおりに仕上がるようサポートしていますので、お気軽にご相談ください。
ユポシールとは?素材や特徴について紹介
ユポシールは、合成紙「ユポ」を使ったシール・ラベルです。原料はポリプロピレン樹脂で、コストも安く、幅広い用途で使われています。
質感は紙に近いものの、実際にはマットなフィルム素材です。手触りは滑らかで破れにくく、水にも強いため、ボトルラベルや冷蔵商品のラベルシールに向いています。
内部にはミクロボイドと呼ばれる微細な空孔があり、重さは同じ厚みのコート紙の約3分の2。水に浮くほど軽く、印刷物の軽量化にも効果があります。
ユポシールの主な効果
強みとして挙げられるのは、下の4点です。
- 耐水性が高い
- 破れにくい
- 油・薬品に強い
- 印刷が綺麗
効果1 耐水性が高い
耐水性は、ユポシールの最大の特徴です。
ミラーコートや和紙などの紙素材のシールは、水滴でしわが寄ったり傷んだりしやすいのに対し、ユポは濡れてもふやけたり変形したりしにくく、形が保たれます。温度変化で水滴がつきやすいドレッシングなどの冷蔵商品でも、しわや劣化は起きにくくなります。冷蔵食品や化粧品のように水や湿気に触れる機会の多い商品のラベルに使われるのは、この性質があるからです。
防水加工の具体的な作り方は、こちらの記事にまとめています。
防水シール・ステッカーの作り方!加工のやり方や注文方法、制作事例も紹介
効果2 破れにくい
選挙ポスターのような屋外用のポスターにもユポが使われ、雨風にさらされても耐えています。一般的な紙は引っ張ると破れやすい素材ですが、ユポは簡単には破れません。3層構造で、基層を縦横方向に伸ばして成膜してあるため、引っ張りや折り曲げに強い素材です。
ただ、雨風に耐えることと日光に耐えることは別の話です。日光への弱さは、注意点1で書いています。
効果3 油・薬品に強い
油や薬品が容器の外側に付着することがある商品では、紙のラベルだと染みや変色が出ます。ユポシールは影響をほとんど受けません。
水だけでなく、油、酸、アルカリ、有機溶剤に触れても劣化しにくく、品質を保てます。液体容器のシールラベルに向いています。
効果4 印刷が綺麗
手に取ると、サラサラしたマットな質感です。高級感が求められる商品ラベルにも合います。印刷適性がよく複数の印刷方式に対応し、インクの乗りがよく、耐薬品性もあるので、品質が問われる用途でも安定した仕上がりが期待できます。箔押しやシルク印刷の厚盛りと組み合わせた例は、のちほどの制作事例で紹介しています。
表面には、油性ペンや鉛筆で書き込むこともできます。メモ欄や、記入が必要なラベルにも使えます。
ユポシールの主な活用場面
工業用の行だけは「常温状態で貼り付け保管される」と条件が付いています。熱に弱い素材なので、使う場所の温度は先に見ておきたいところです。
| 種類 | 概要 |
| 冷蔵・冷凍保存食品ラベル | ・耐水性に優れているため、冷蔵や冷凍保存が必要な食品にも適している ・結露や湿気にも耐えられる |
| 化学薬品・医薬品ラベル | ・油や薬品が含まれている液体容器にも使用可能 ・薬品による変色がほとんどない |
| 化粧品用ラベル | ・保湿剤やオイルなど、内容物の成分による劣化や変色が起きにくい |
| 工業用ラベル | ・常温状態で貼り付け保管される注意銘板や工業用の情報表示ラベルとしても利用できる |
| POPシール(アテンションシール) | ・色鮮やかな印刷が可能で、商品に貼付することで顧客の目を引く効果が期待できる ・販促用にも適している |
| 販促ノベルティシール | ・多用途に対応可能なため、広告やノベルティ用途にも適している |
ユポシールに対応している5つの粘着剤
同じユポでも、何に貼るか、どこに置くか、あとで剥がす予定があるかによって、粘着剤の選び方は変わります。ユポシールで使える主な5種類は、下の表のとおりです。
| 糊の種類 | 特徴 |
| 普通糊 | ・紙やフィルム素材に広く使用される粘着剤 ・幅広い場面で利用されている |
| 強粘着 | ・普通糊よりも剥がれにくい ・普通糊で剥がれてしまう場合に使用する |
| 再剥離 | ・最終的に剥がすことを前提とした粘着力の弱いタイプ ・剥がしても糊が残らずきれいに剥がせる |
| 冷凍糊 | ・低温環境でも粘着力を維持できる ・冷蔵・冷凍保管が必要なケースに使用可能 |
| トイシ用糊 | ・工業用のステッカーや表示ラベルなどに使用される ・剥がれにくいステッカーを作りたい場合に向く |
冷蔵環境向けの選び方の実例は、事例3の食肉用ラベルにあります。粘着剤そのものの違いや、剥がれる原因は、こちらの記事で扱っています。
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ユポシールを制作する際の2つの注意点
弱点は、日光と熱の2つです。
- 日光に弱い
- 熱に弱い
注意点1 日光に弱い
屋外で使えるか。防水性があるので使えますが、長期の利用には向きません。日光が当たる場所では、1年ほどで劣化し、ひび割れが出ることがあります。
対策として、UVカットのラミネート加工で紫外線を防ぐ方法があります。耐候性が必要な用途なら、塩ビやPET素材も選択肢です。加工をしないユポシールは、屋内での使用か、短期間の屋外使用にとどめたほうが無難です。
注意点2 熱に弱い
コピー機は使用を避けてください。内部が高温になるため、ユポシールを通すと熱で収縮したり変形したりするおそれがあります。コピー機に限らず、高温の環境では収縮や変形が起こることがあります。
社内のコピー機で出力しようと考えている場合は、機種の確認が先です。ユポ素材に対応しているコピー機も一部にはありますが、機種は限られています。
ユポシールの制作事例
当社で制作したユポシールの事例を、4件紹介します。
- 月兎ソースラベル
- 株式会社ヨロッコビールラベル
- 株式会社ブルーノート箔押しシール
- slow&glow株式会社化粧品用ラベル
素材はどれもユポ80μで、違うのは粘着剤と加工の組み合わせです。自社の用途に近い1件から見てみてください。
事例1 月兎ソース ラベル
素材はユポ80μの水溶強粘着で、ボトル表面の湿気や水滴に強く、しっかり貼り付く仕様にしています。
デザインは黒1色のシンプルなものです。月の部分には金ツヤの箔押し、商品名とイラスト部分にはシルク印刷の厚盛り加工を施し、立体的な質感で高級感のある商品ラベルに仕上げました。
事例2 株式会社ヨロッコビール ラベル
「Washed out」のラベルは、黒と水色の2色に金箔を加えた、クラシカルで涼しげなデザインです。素材はユポ80μの水溶強粘着で、水滴や湿気に強いラベルに仕上げています。
事例3 株式会社ブルーノート 箔押しシール
BLUE NOTE JAPAN様の食品ラベルです。食肉用のラベルなので、粘着剤には冷蔵環境向けの冷食用粘着を使いました。
材質はマットホワイトのフィルム素材、ユポ80μ。金の箔押しで、高級感を引き立てています。
事例4 slow&glow株式会社 化粧品用ラベル
slow&glow株式会社様のオーガニック化粧品ボトル用ラベルです。グレーとアイボリーの2色で、シンプルで控えめなデザインにナチュラルな印象を出しました。
素材はユポ80μの溶剤強粘着。表面にはマットラミネートを施し、上品で高級感のある質感にしています。商品名「punica organic」とライン部分には金の箔押しを使いました。
ユポシールの特徴を知って制作しよう
ユポシールは耐久性が高く、冷蔵・冷凍保存食品や医薬品のラベル、POPシール、ノベルティシールなどに使われています。一方で日光と熱には弱いため、貼る場所が日の当たるところや高温環境なら、ユポシールのままにするか、加工や別の素材にするかを先に決めることになります。
当社では、記事内で紹介したユポシールのように、使用目的に合わせた商品ラベルやシールを制作しています。商品ラベルやシール制作でお悩みの方は、糊選びからサポートいたしますので、お気軽にお問い合わせください。
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