冷凍用ラベルとは?剥がれにくい粘着・素材の選び方

冷凍シール はがれない

冷凍用ラベルは、冷凍食品や水産加工品など、低温で保管・流通する商品に使うラベルです。一般的な粘着剤は低温で性能が変わるため、冷凍環境では用途に合った粘着を選びます。

とはいえ、「冷凍庫で使うから冷凍用の糊」と決めれば済む話ではありません。実際に確認するのは、ラベルを貼るときの温度、冷凍後の保管温度、貼る相手の材質、結露や水分、表面の凹凸です。

同じ冷凍食品でも、常温の商品に貼ってから冷凍するのか、すでに冷えた商品へ貼るのかで条件は大きく違います。仕様は素材名からではなく、実際の貼付工程から決めます。

目次

冷凍用ラベルとは

冷凍用ラベルは、低温環境向けの粘着剤に、用途に合った表面素材を組み合わせたラベルです。「冷凍シール」と呼ばれることもあります。

「冷凍食品用」とひとくくりにされがちですが、貼る相手が袋なのか、樹脂容器、瓶、凹凸のある包装なのかで必要な粘着は変わります。そこに商品の出し入れで起きる結露や水分も加わるので、剥がれやすさを粘着剤だけで判断することはできません。

通常のラベルが冷凍庫で剥がれやすくなる理由

冷凍庫から出したロットのラベルが、端から浮いている。貼付直後は何ともなかっただけに、どこを疑えばよいか迷う場面です。一般的な粘着剤は低温で硬くなり、貼付面になじみにくくなることがあります。その結果、端浮きや剥がれが起きる場合があります。

結露は、低温とは別の問題です。表面に水分があると、粘着剤と貼付面が十分に接触できず、初期接着が出にくくなります。保管温度の数字だけを見ていても、貼るときの温度や貼付面の状態までは分かりません。

冷凍用ラベルを選ぶときに確認する5つの条件

素材名や粘着剤名が分からなくても、次の5項目が分かれば候補は絞れます。

1.ラベルを貼るときの温度

冷凍庫が何度かより先に、ラベルを貼る瞬間の商品がどんな状態か。常温で乾いている商品に貼ってから冷凍する場合は、貼付時に粘着剤を十分に密着させられます。すでに冷えた商品へ貼る場合は、条件が一段厳しくなります。

冷凍用粘着剤を選んでも、濡れた表面に貼れるとは限りません。結露した状態で貼る工程がある場合は、その条件を事前に伝えてください。

2.冷凍・冷蔵時の保管温度

冷蔵商品と冷凍商品でラベル仕様を共通化したい場合は、判断が分かれます。冷蔵と冷凍は温度帯が違い、粘着剤も同じとは限らないからです。両方の使用条件を見てから決めることになります。

「冷凍庫で使う」の一言に加えて、分かる範囲で実際の保管温度も確認します。製造後、輸送中、店舗での保管と温度帯が変わっていくときは、工程ごとの温度も必要です。

3.何に貼るか

袋、樹脂容器、ガラス、紙箱では、貼る材質によって粘着剤との相性が変わります。粘着剤を強くすれば剥がれない、という単純な話ではありません。

平滑な容器と凹凸のある包装材でも、粘着剤が触れられる面積が違います。凹凸が大きいほど、同じ粘着でも剥がれやすくなる場合があります。

材質が分からないときは、実際に貼る容器や包装材の現物や写真から確認できる場合があります。

4.結露や水分が発生するか

「水に強いラベル」と「濡れた面へ貼れるラベル」は別物です。耐水性をうたう素材を選べば結露も問題ないように見えますが、結露した状態では、圧着しても十分に密着しない場合があります。

貼付後も結露を繰り返す商品では、表面素材の耐水性も別に確認します。

5.どのくらいの期間使用するか

数日使う物流管理用ラベルと、賞味期限まで貼り続ける商品ラベルでは、求められる耐久性が違います。期間が長くなるほど、粘着だけでなく、表面素材や印刷面が水分・摩擦に耐えられるかまで見る範囲が広がります。

冷凍用ラベルに使う素材

表面素材も、結露や水分の影響を受ける前提で使用条件から選びます。当社で検討するのは、用途に応じてユポや、冷凍用途に対応したミラーコートなどです。

ユポ|水分がある環境で使いやすい合成紙

ユポは耐水性のある合成紙で、水分の影響を受ける冷蔵・冷凍用途で候補になります。

ユポの特徴はこちら

ユポにしたから剥がれなくなる、というわけではありません。ユポはラベルの表面素材なので、商品へ貼り付ける力は粘着剤や被着体の条件にも左右されます。

ミラーコート|紙素材を使いたい場合

冷凍食品だからといって、一律にユポを選ぶわけではありません。紙素材にしたい場合は、当社取扱いの中では冷凍用途に対応したミラーコートも選択肢になります。

耐水性ではユポより不利ですが、価格や紙らしい質感を優先したい場合は候補に入ります。

ミラーコート紙の特徴はこちら

和紙やクラフト紙は、水分の多い環境では向かない場合があります。ラミネートは表面保護には有効でも、貼付面側の水分までは解決しません。

ラベル素材一覧

ラミネート加工の種類と特徴

冷凍用粘着剤は保管温度だけで選ばない

冷凍用ラベルの剥がれは、表面素材より粘着条件が原因になっているケースがあります。常温で貼ってから冷凍する場合と、すでに冷えた商品へ貼る場合では、同じ粘着でも結果が変わります。後者は低温に加えて結露も起きている可能性があり、冷凍用途対応の粘着でも十分に付かないことがあります。

剥がれたから強粘着に変える、という対処も凹凸面では解決しないことがあります。接触面積が小さくなるためです。

粘着の選び方は「シールの粘着の種類と選び方」でも整理しています。

冷凍用ラベルでも圧着不足なら剥がれる

曲面や凹凸のある部分では、ラベルを置いただけでは粘着面全体が接触しません。粘着と素材が合っていても圧着が足りなければ剥がれることがあるので、貼付後に全体を押さえて密着させます。

すでに剥がれている場合は、貼った直後なのか、冷凍後なのか、解凍時なのかが分かると、原因を切り分けやすくなります。

冷凍用ラベルが使われる商品

低温環境で保管・流通する商品の表示や装飾に使われます。

  • 冷凍食品の商品ラベル
  • 冷凍肉・水産加工品のラベル
  • アイスクリームなど冷凍販売商品のラベル
  • 原材料・賞味期限などの食品表示ラベル

常温保管の商品に、冷凍用粘着を使う必要は通常ありません。実際の使用環境に合う仕様を選んだ方が、材料もコストも無駄にしにくくなります。

冷凍食品の表示ラベルとして使用する場合

冷凍用ラベルは、商品名やデザインのほか、賞味期限・原材料などを記載する食品表示ラベルにも使われます。

この用途では、貼り付いていても表示が読めなくなれば役目を果たせません。剥がれにくさに加えて、保管中も必要な表示が読める状態を保てるかを見ます。結露や水分がある場合は、表面素材や加工も検討します。

食品表示の内容については、消費者庁の最新情報をご確認ください。

消費者庁:食品表示法等(法令及び一元化情報)

低温環境で使用するラベルの制作事例

冷凍用ではなく冷蔵環境で使うラベルの事例ですが、温度条件と貼付面の両方から粘着を選んだ例として紹介します。

ブルーノート 箔押しシール
制作事例|株式会社ブルーノート 箔押しシール

株式会社ブルーノート様のハム用ラベルです。貼付する商品の表面に凹凸があるため、その条件に対応する粘着剤を使用しています。

表面素材にはユポ80μを採用しています。水分に強いユポと、用途に合った粘着剤を組み合わせた仕様です。

冷凍用ラベルを見積するときに必要な情報

粘着剤の種類を聞かれても答えられない段階でも、見積はできます。素材や粘着剤まで決まっていなくて構いません。次の情報があれば、仕様を絞り込みやすくなります。

  • 何の商品に使用するか
  • 何に貼るか(袋・容器・瓶など)
  • ラベルを貼るときの商品温度
  • 冷蔵・冷凍時の保管温度
  • 結露や水分が発生するか
  • 必要な使用期間
  • ラベルのサイズ
  • 予定数量

とくに、貼付時の温度と保管温度は分けてお知らせください。ここが分かると、粘着選定がかなり進めやすくなります。

既存ラベルの改善相談では、素材名が分からなくても構いません。どのタイミングで問題が起きるかをお知らせください。

冷凍用ラベルでよくある質問

冷凍用の粘着剤なら濡れた商品にも貼れますか?

濡れた表面では十分に粘着しない場合があります。表面に水分があると、粘着剤と商品が直接接触できないためです。低温・結露状態で貼る必要がある場合は、その条件を事前にお知らせください。

ユポなら冷凍庫でも剥がれませんか?

ユポは耐水性のある表面素材ですが、剥がれにくさは粘着剤、貼付面、貼付時の温度などにも左右されます。ユポだけで冷凍適性が決まるわけではありません。

冷蔵用と冷凍用は同じラベルですか?

同じとは限りません。使用する温度帯が異なるため、粘着剤の選定条件も変わります。冷蔵から冷凍へ移動する商品など、複数の温度帯で使用する場合はその条件も確認します。

素材や粘着剤が決まっていなくても見積できますか?

可能です。何に貼るか、貼付時・保管時の温度、サイズ、数量などをお知らせください。用途から必要な仕様を整理します。

現在使っているラベルが冷凍庫で剥がれます。相談できますか?

ご相談いただけます。貼付する商品の材質、貼るときの状態、保管温度、剥がれるタイミングなどを確認します。単純に粘着力を強くするのではなく、剥がれている原因から仕様を検討します。

冷凍用ラベルをお探しの法人担当者へ

小島ラベル印刷では、冷凍食品をはじめ、使用環境に合わせてラベル・シールの仕様を設計しています。

素材が決まっていない段階でも、貼る商品、貼付時の状態、保管環境、サイズ、数量から必要な仕様を整理できます。

新商品でも、いま使っているラベルの剥がれでも、使用条件から仕様を検討する点は変わりません。剥がれている場合は素材名が分からなくて構いませんので、貼った直後か、冷凍後か、解凍時かをお知らせください。

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