当社の年末年始の休業日は 12/29 〜 1 /4 です。今年もあとわずか、素敵な日々をお過ごしください。

品質管理– 品質管理 –

当社の品質管理方針

小島ラベル印刷は「つくらない不良」「持ち帰らない不満」を基準に、製造のあらゆる工程で品質リスクを先回りして排除する体制を整えています。ラベルは、商品価値を左右する重要な要素です。用途や装着環境、量産性を理解した上で、誰が担当しても同じ品質を提供できるよう、判断基準と工程ルールを明確化しています。

「安定した品質は仕組みから生まれる」という考えのもと、必要に応じて品質管理項目をアップデートしながら、常に改善を続けています。

品質管理プロセス

品質管理は、以下のプロセスに基づいて運用しています。
各工程が明確に整理されていることで、責任範囲と判断基準がぶれることなく、お客様に安心していただける品質を実現しています。

1. 受注前の仕様確認

用途、貼付対象、環境条件、数量、納期などを精査し、最適な材料・加工方法を判断します。
粘着剤の種類、水濡れ・耐油性、耐光性、使用期間などのリスク要因を先に洗い出し、不備が起きない仕様設計を行います。

2. 版データの事前検証

入稿データはそのまま製造に回さず、

  • トンボ位置
  • 塗り足し
  • 細すぎる線
  • 文字の潰れ
  • モアレリスク
  • 画像解像度

などを基準に照合。問題点があれば、改善提案を含めて必ずフィードバックしています。

3. 校正・色管理(Color Management)

CMYKでの色差を最小化するため、必要に応じてプルーフを作成し、本番の仕上がりイメージを事前確認。

  • カラープロファイルの管理
  • 印刷機ごとの特性補正
  • 色基準シートの比較

    上記を行い、色ブレが起きにくい運用を徹底しています。

4. 製造前チェック

印刷開始前には、資材ロット・粘着剤の状態・厚み・コーティングの有無、印刷機の設定値を確認。
製造条件を記録し、同一ロットでも品質に差が出ないよう管理します。

5. 製造中の巡回確認

印刷オペレーターとは別の担当者が、第三者の視点で以下の項目をチェックしています。

  • 色ムラ
  • スジ汚れ
  • インキ不足
  • 抜きズレ
  • 異物混入
  • 糊残り

「複数人チェック」によって、人の癖に依存しない品質保証体制を構築しています。

6. 最終検品・梱包

抜き不良、印刷欠け、汚れ、破損などを細かく検査し、合格基準を満たした製品のみ出荷しています。
検品基準は定期的に見直し、要求水準に合わせて更新しています。

使用設備・測定項目

品質評価には、用途に応じて以下の専用設備を使用しています。

  • カラーマネジメントツール(色差管理)
  • 粘着力テスター
  • 表面観察用ルーペ・拡大鏡
  • ラベル剥離試験機
  • デジタル厚み計
  • UV耐性確認設備(必要に応じて)

見た目の良し悪しだけでなく、使用環境を想定した「実用性能の検証」を重視しています。

不良ゼロを目指す改善サイクル

毎週実施しているミーティングでは、過去の案件で発生したヒヤリハットや、改善できるポイントをチーム全体で共有。発生原因の特定、再発防止策の検討、ルールの更新までを当日中に行うことで、“人が変わっても品質が変わらない組織” を実現しています。

改善案は、階層に関係なく誰でも提案可能。自分たちの仕事を自分たちでより良くする文化が根付いています。

品質トラブル発生時の対応基準

もし万が一品質トラブルが発生した場合は、以下の基準で迅速に対応します。

  1. 原因の特定
  2. 再発防止策の策定
  3. お客様への最適な代替案の提示
  4. 必要に応じた再製造
  5. ルール・工程のアップデート

各種具体的な内容

1. オペレーションフロー

ご注文内容は、制作室にて主任の確認のもと「作業伝票(※)」を発行します。作業伝票を基に、原紙の手配・製版・抜き型の準備を行い、材料が揃い次第、工場長を通じて印刷オペレーターに引き渡します。印刷・検品・梱包・出荷準備までを一連の流れで管理しています。

※作業伝票には、注文日・納期・名称・原紙・数量・加工面数・通し数・色数・色の詳細・特殊加工・寸法・原紙発注メーター・仕上がり状態・版情報・型情報・引渡し方法・管理ナンバー等が記載されています。
伝票は透明ファイルに保管し、同一注文ごとにファイル単位で管理しています。
ファイルは最終注文日から3年間保管しており、作業伝達事項書(インク調合比率・加工注意点など)や版・フィルム・色見本も同封しています。

2. 営業スタッフ

お問い合わせ・無料サンプル・お見積もり対応を担当します。必要に応じて打ち合わせを実施し、注文窓口として進行を管理します。印刷機やAdobe Illustratorの操作知識を有し、トラブル発生時も迅速に対応します。

3. 制作スタッフ

発注書をもとに作業伝票を作成し、受注一覧表(Excel)に注文情報を登録します。内容にはご注文日・納期・お客様名・品名・色数・数量・面付け数・合計通し数・引渡し方法・特殊加工・備考を含みます。原紙や資材の発注、納期回答、データ確認・修正も担当します。

4. 印刷オペレーター

材料(原紙・版・抜き型)を印刷機にセットし、調整を行います。印刷・検品・梱包完了後は、受注システムのステータスを更新し、ホワイトボードに週間進捗を反映します。印刷時のチェック項目は以下のとおりです。

4-1. 印刷時のチェック項目

  • 印刷色:ご指示の色(現物・PANTONE・DIC)を常時確認。再版時は前回色に合わせます。
  • 版ズレ:0.3mm以上のズレは不合格。常時チェック。
  • 抜きズレ:0.3mm以上のズレは不合格。常時チェック。
  • ハーフカット:刃の入り過ぎを2000枚ごとに定期確認。
  • 梱包:クラフト紙包装後、数量を明記。約8kg以内でダンボールに梱包し、緩衝材で保護。指示がある場合は指定方法に対応。

4-2. 刷り色の品質管理

  • 印刷ローラー:案件の切り替わりの際に、各ユニットの印刷ローラーを、洗浄液で10分間以上自動洗浄します。自動洗浄後、分解し、ウエスで残留物を拭き取ります。ウエスへのインクの付着が目立たなくなるまで洗浄します。ウエスでの洗浄後、各ローラーの表面を満遍なく粘着テープで不純物を取り除きます。再度自動洗浄して完了です。
  • インクツボ:案件の切り替わりの際に、各ユニットのインクツボを、洗浄液と刷毛で洗浄します。付着した洗浄液をウエスで拭き取ります。ウエスに色がつかなくなると完了です。

5. 試作(校正)について

量産前に仕上がりを確認いただくため、試作(校正)を推奨しています。色味や仕様の確認は品質維持のため重要です。試作を行っていない場合の仕上がり差に関するクレームはお受けできませんので、色味や質感がご不安な場合は、事前の試作をご検討ください。

6. 印刷資材の品質管理

6-1.

  • メーカー保証期間は製造より1年。2か月ごとに定期購入。
  • 印刷内容に応じて版の硬度を選定。
  • 改版時は旧版確認後に廃棄。
  • 印刷中に損傷が生じた場合は即時作り直し。

6-2. 抜き型

  • 保管期間は3年。
  • 劣化による変形が生じた場合は無償交換(※変形デザインは有償)

6-3. インク

  • 製造年月が明記されたインクを購入し、使用期限を過ぎたものは廃棄。
  • インクの購入履歴を管理。
  • RoHS・SDS・REACH等の提出書類に対応可能。

6-4. 原紙

  • ご注文時に必要分を発注。希望に応じてロットナンバー管理・共有に対応。
  • 在庫は3年間保管。メーカー粘着基準を満たした良品のみ使用。
  • 夾雑物についてはメーカー基準(1㎡あたり13mm²以内)を遵守。
  • chemSHERPAREACH規制RoHS指令、UL/CUL規格などの書類提出に対応しています。

6-5. 洗い油(インクの洗浄液)

使用済み洗浄液は、定期的に産業廃棄物処理業者へ委託し、適切に廃棄しています。

7. 印刷機の保守・メンテナンス

  • UVランプ:メーカー推奨の1500時間で交換。
  • 印刷ローラー:常時ストックを保有し、異常時は即交換。
  • グリス注入:月1回実施。
  • 印刷機カッター:切れ味低下時に研磨。

上記保守・メンテナンスは、すべて記録しています。

8. 印刷データの管理

  • 印刷データの修正はお客様からの依頼(有料)のみ実施。
  • 入稿データに不備が発見された場合は、直ちに印刷を停止し、お客様へご連絡します。
  • ご注文いただいた印刷用データは、10年間保管しています。

9. 情報セキュリティ

すべてのPCにセキュリティソフトを導入し、スパイウェア、ウイルス、マルウェア、ランサムウェアから保護しています。また、UTM(統合脅威管理)を導入し、外部からの不正アクセスを防いでいます。

10. ミス報告書

出荷前にミスが発覚した場合は、直ちに印刷を停止します。ミス発生時には「ミス報告書」(見積番号・品名・数量・得意先・発生日時・原因担当者・損害金額・ミス内容・再発防止策など)を作成し、社内で共有します。ミス報告書は社内で保管し、全員が閲覧できる形で共有しています。担当者へのペナルティは一切設けていません。

11. クレーム報告書

万が一クレームが発生した場合は、営業担当が迅速に対応します。クレーム発生時には「クレーム報告書」を作成し、原因分析と再発防止を行います。報告書は社内で保管・共有しています。
※クレームの対象範囲は利用規約をご確認ください。

12. 事故報告書

お客様に重大な損害を与える事案が発生した場合は、「事故報告書」を作成し、全社員に共有したうえで再発防止策を講じます。すべての報告書は適切に保管・共有し、品質向上に活かしています。

13. 改定について

最新の品質管理内容を当サイトに掲載し、常に最新の内容を確認できるようにしています。必要に応じて内容を改定する場合がありますので、定期的なご確認をお願いいたします。

具体的な案件や品質面でのご相談がありましたら、お気軽にお問い合わせください。

14. 関連ページ

制定:2018年 1月16日

改定:2025年 11月4日