ロールラベル印刷|ラベラー対応の紙管・巻き方向・仕様を解説
ロールラベルは、商品ラベルを機械で貼る場合や、まとまった数量を効率よく扱いたい場合に使われる納品形態です。印刷したラベルを紙管に巻いた状態で納品するため、「ロールシール」「ロール仕上げ」とも呼ばれます。
メーカーで自動ラベラーを使用する場合は、単にロール状であればよいわけではありません。紙管の内径、巻き方向、ラベルの出し方向、1巻あたりの枚数、ロール外径などを、使用する機械に合わせる必要があります。
初めてロールラベルを発注する場合は、ラベラーの仕様書をご用意ください。仕様が合わないと、完成したラベルが機械に取り付けられず、巻き直しになることがあります。当社では法人向けの商品ラベルを中心に、ロール仕上げでの制作に対応しています。
ロールラベルとは
ロールラベルとは、ラベルが連続して付いた台紙を紙管に巻いた状態で納品する仕様です。1枚ずつ切り離して納品するのではなく、長い台紙がロール状になっています。
主な用途は、食品・飲料・化粧品・日用品などの商品ラベルです。特に自動ラベラーを使って容器へ貼る場合は、ロール仕上げが前提になるケースが多くあります。
一方、数百枚程度を手作業で貼るだけなら、ロールにする必要がない場合もあります。シート仕上げの方が加工費を抑えられるケースもあるため、数量だけでなく「誰が、どのように貼るか」で納品形態を決めます。ほかの仕上げ方法との違いは「用途で選べるシールの納品形態」でも紹介しています。
ロールラベルが向いている場合
ロール仕上げを選ぶ理由として最も多いのは、貼り付け工程との相性です。
- 自動ラベラーで商品へ貼る
- シールピーラーを使って手貼りする
- 数千枚以上のラベルを継続的に使用する
- 1巻ごとに管理して製造ラインへ供給したい
特に製造ラインでラベラーを使う場合、印刷の仕上がりだけでなく機械との適合が必要です。紙管が合っていても、出し方向が逆ならそのまま使えないことがあります。
反対に、少量を人の手で貼る案件ではロール仕上げが最適とは限りません。1巻あたりの数量を細かく分けるほど巻き取り加工が増えるため、シート仕上げより割高になることがあります。
ラベラー用のロールラベルは機械の仕様から決める
自動ラベラーを使用する場合、デザインを先に決めるより、使用する機械の条件を確認した方が確実です。
発注前に確認したいのは、紙管の内径、巻き方向、出し方向、台紙幅、ラベルの間隔、最大ロール外径、1巻あたりの枚数です。機種によっては、このうち一部が固定されています。
例えば「紙管は76.2mmで問題ない」と判断しても、ロール外径が機械の許容範囲を超えていればセットできません。逆に外径を小さくしすぎると、1巻あたりの枚数が減り、製造中のロール交換回数が増えます。
初回発注では、ラベラーのメーカー名や型番だけで判断せず、できれば機械の仕様書をご提示ください。現在使っているロールラベルがある場合は、その仕様を基準にする方法もあります。
こちらは株式会社ヨロッコビール様の缶ビール用ラベルです。商品ラベルは印刷物としての見た目だけでなく、その後の貼付工程まで含めて仕様を決めます。
ロールラベルで指定する5つの仕様
ロールラベルの発注では、少なくとも次の仕様を確認します。
1.内巻き・外巻き
ラベルの印刷面をロールの外側にする「外巻き」と、内側にする「内巻き」があります。
どちらでも自由に選べるというより、ラベラーの構造に合わせて指定します。現在使用しているラベルがある場合は、同じ巻き方を指定するのが確実です。
2.ラベルの出し方向
当社では、右出し・左出し・頭出し・尻出しのように、ロールからラベルが出てくる向きを指定します。
ここは発注時の間違いが起きやすい部分です。「デザインを正面から見て右」なのか「機械へセットした状態で右」なのかでは認識が変わるため、名称だけで判断しない方が安全です。
初回は、現在使用しているロールの写真やラベラーの仕様書を確認して決めます。
3.紙管の内径
紙管とは、ロールの中心に入っている芯です。内径がラベラーの軸に合わなければ取り付けられません。
ロールラベルやシールピーラーでは、次のような紙管が使われます。
- 76.2mm(3インチ)
- 38.1mm(1.5インチ)
- 25.4mm(1インチ)
ただし、どの紙管を使うかは機械によって異なります。「ラベラーだから3インチ」と決めて発注するのではなく、使用機種の指定値を確認してください。
紙管を間違えると、ラベルそのものに問題がなくても機械にセットできません。印刷後に判明すると巻き直しが必要になります。
4.ロール外径と1巻あたりの枚数
1巻に何枚巻くかを増やすと、ロールの直径も大きくなります。できるだけ多く巻けばよいわけではありません。ラベラーにはセットできる最大外径があります。
例えば10,000枚を「500枚×20巻」にするのか「2,500枚×4巻」にするのかでは、巻き取り加工の回数が変わります。一般に、必要以上に小分けすると加工費は上がります。
一方で、1巻を大きくしすぎると機械に入らない、持ち運びにくい、作業者が交換しにくいといった問題が出ます。当社では最大外径などの条件が分かれば、その範囲で巻き数を調整できます。
5.台紙幅とラベルの間隔
ラベラーでは、ラベル本体の寸法だけでなく台紙の幅も確認します。台紙が機械の対応幅を超えていると通せません。
また、機種によってはラベル同士の間隔をセンサーで検知して送り量を制御します。そのため、既存のラインへ新しいラベルを導入する場合は、ラベルサイズだけを印刷会社へ伝えても仕様が確定しないことがあります。
ラベラーの仕様書に「ラベル幅」「台紙幅」「ラベル間隔」などの記載があれば、その数値も確認します。
ロール仕上げでも素材・粘着・加工は用途から決める
ロール仕上げだから使える素材が大きく限定されるわけではありません。当社では、紙系のラベルからユポなどのフィルム系素材まで、用途に合わせてロール仕様で制作しています。
素材を決めるときは、巻き方より先に「何に貼るか」「水に濡れるか」「冷蔵・冷凍するか」「貼った後にどの程度の耐久性が必要か」を確認します。
例えば、冷えた瓶や缶へ貼るラベルでは、紙素材より耐水性のあるフィルム素材を選ぶことがあります。ただし、フィルムにすれば剥がれなくなるわけではありません。容器の材質、結露、貼付時の温度によっては粘着剤側の選定が問題になります。
箔押しなどの加飾もロールラベルで対応できます。
ゴールデンブルワリー様のビールラベルでは、耐水性のあるユポ80μを使用し、金箔押し加工を施しました。ボトルへの貼付工程に合わせてロール仕上げで制作しています。ロールラベルでも、機械適性と商品としての見た目を両立させることは可能です。
変形ラベルをロールにする場合の注意点
四角形や円形だけでなく、変形ラベルもロール仕上げにできます。ただし、自動ラベラーで使用する場合は形状にも注意が必要です。
例えば先端が細く尖ったデザインは、台紙から剥離するときにラベルが追従しにくかったり、貼付中に向きが安定しにくかったりすることがあります。デザイン上は成立していても、機械貼りには向かない形があります。
ラベラーを使用する案件で変形を採用する場合は、デザイン確定前に印刷会社とラベラー側の条件を確認した方が手戻りを減らせます。
ロールラベルの費用は「何巻に分けるか」でも変わる
ロールラベルの価格は、素材、サイズ、印刷色数、加工、数量だけでは決まりません。仕上げるロール数も加工費に影響します。
例えば1,000枚を100枚ずつ10巻に分けるより、1,000枚を1巻にまとめた方が巻き取り加工は少なくなります。10,000枚を細かく20巻へ分ける場合も同じです。
そのため当社では、ラベラーの最大外径や現場で扱える重量などに問題がなければ、必要以上に小分けしない仕様をご提案します。
ただし、価格だけを理由に1巻を大きくするのは避けます。製造ラインで持ち運べない、機械に収まらないのであれば意味がありません。先に使用条件を決め、その範囲で巻数を減らします。
ロールラベルを発注するときに伝えてほしい情報
初回の見積では、すべての仕様が決まっていなくても構いません。まず次の内容が分かると、仕様を整理しやすくなります。
- ラベルの寸法・形状
- 予定数量
- 貼る製品と材質
- 手貼りか機械貼りか
- ラベラーのメーカー・型番・仕様書
- 現在使用しているラベルがあれば、その仕様または写真
素材や粘着剤が未定でも、貼る製品と使用環境が分かれば候補を絞れます。
逆に「ロールで10,000枚」の情報だけでは、ラベラーへセットできる仕様までは判断できません。機械貼りの場合は、印刷条件と貼付条件を一緒に確認します。
ロールラベル印刷でよくある質問
紙管サイズが分からなくても見積できますか?
見積自体は可能です。ただし自動ラベラーで使用する場合、最終的には紙管サイズの確認が必要です。ラベラーの仕様書、メーカー名・型番、現在使用しているロールがあれば確認しやすくなります。
1巻あたりの枚数は指定できますか?
指定できます。ただし、ラベルの寸法や台紙の厚み、紙管径によってロール外径が変わります。ラベラーに最大外径の指定がある場合は、その範囲内で巻数を決めます。
今使っているロールラベルと同じ仕様で制作できますか?
現在品の仕様を確認したうえで判断します。紙管、出し方向、巻き方向、ラベル寸法などが分かれば、再現するための条件を整理できます。素材や粘着まで同等にする場合は、現在使用しているラベルの情報も必要です。
少量でもロール仕上げにできますか?
可能な仕様もありますが、少量を手貼りするだけならロールにするメリットが小さい場合があります。当社は初回のお取引を2,000枚以上から承っています。貼り方と数量を確認したうえで、シート仕上げを含めて判断します。
ラベラーの機種が決まる前にラベルを制作しても大丈夫ですか?
機械貼りを前提にするなら、先にラベラーの条件を確認した方が安全です。後から紙管・台紙幅・ロール外径などの条件が合わないことが分かると、デザインや仕上げ仕様を変更する場合があります。
メーカー向けロールラベルの制作
小島ラベル印刷では、商品ラベルを中心にロール仕上げでの制作を行っています。
ラベルの見た目だけでなく、貼る製品、使用環境、製造ライン、ラベラーの条件まで確認して仕様を決めます。すでにラベラーを使用している場合は、仕様書や現在品の情報をご提示ください。
素材や巻き仕様まで決まっていない段階でもご相談いただけます。寸法、予定数量、貼る製品、機械貼りか手貼りかが分かれば、見積に必要な条件から整理します。
関連ページ
法人向けラベル・シール印刷のご相談
貼る製品や使用環境、寸法、予定数量が分かる範囲でご相談ください。
素材や加工が決まっていない場合も、用途に合わせて整理しながらご提案します。
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