ライメックス(LIMEX)とは?素材のメリット・デメリットを解説
環境に優しいシール ライメックス (LIMEX)を紹介します。
ライメックスとは石灰石を主原料にした、紙でもフィルムでもない新しい素材です。一時期話題にもなりご存じの方も多いかと思います。ただ、当時はシール素材でのラインナップがありませんでした。それが現在では技術が向上し、私たちのシール市場でも取り扱えるようになりました。(待ってました!)
シールにする段階では、入荷までの時間と購入単位に気をつけたい素材です。
環境に優しいシール素材 ライメックス とは?
LIMEX(ライメックス)は、株式会社TBMが紙製品の代替品として発明した素材の商標名です。石灰石とポリマーを組み合わせた合成素材で、従来の紙やプラスチックに代わる持続可能な素材として注目されています。石灰石100%の素材と思われがちですが、そうではありません。形を作るために合成樹脂が混ぜてあります。
詳しくは「3分でわかるライメックス」をご覧ください。
特徴
紙の原料は木材、フィルムの原料は石油です。ライメックスは主成分が石灰石なので、その分だけ木材や石油の使用を減らせます。木材の伐採や石油の採掘に伴う生態系への影響も軽くなる、という考え方です。
製造工程では、従来の製紙に比べてはるかに少ない水量で済むため、水資源の浪費や水汚染のリスクも減らせるとのこと。TBM曰く、ライメックスは森林資源を使わず、紙の製造で使う水の量を大きく減らせるそうです。
プラスチックと比べた場合は、石油樹脂の使用量が減り、CO2などの温室効果ガスも削減できるようです。
この環境面の評価には反対の意見もあり、後半のデメリットの項で取り上げます。
耐水性
ライメックスは紙よりもフィルムに近い素材で、水に触れても質感や強度はほとんど変わりません。湿度が高い場所でも使えます。
水に触れるラベルやシール、防水カード、湿気の多い倉庫での文書保存といった用途で使われています。
耐久性
位置づけとしては、一般的な紙より長く使え、耐久性はフィルムと同じくらいです。曲げ、折り曲げ、圧縮といった力に強く、屋外でも使えます。紫外線や気象条件への耐性もあるため、ポスター、看板、屋外のマーケティング資材にも向きます。
シールやラベルで見ると、表面がこすれても傷やすり減りが出にくい点が効いてきます。酸やアルカリ、油脂といった一般的な化学薬品にも比較的強く、劣化しにくいため、化粧品ボトルやアロマオイルのボトルにも向きます。
リサイクル
商品に貼ってしまうシールは、通常リサイクルに回せません。ライメックスはリサイクルが可能で、使い終わったあとに循環させられる点も注目される理由の一つです。ただし、自治体の回収に出せるわけではなく、ライメックス独自のリサイクル方法に限られます。
印刷適性
印刷適性はとても良いです。表面が平滑で均一なので、色が鮮明に出て、デザインの細部もはっきり表現できます。インクの密着にも優れていて、ラベルやシールに向いています。箔押しでもテープテストをしましたが、問題ありませんでした。
ライメックスの質感
質感はサラサラ。シール印刷のフィルムで最もメジャーな「ユポ」に似ていて、アップル製品の外箱のような手触りといえば伝わるでしょうか。ただ、ユポよりも若干光沢があります。唯一気になったのは、指紋が残りやすいことです。素材サンプルをご希望の場合は、まずお見積りをご依頼ください。価格・仕様をご確認いただき、ご予算に合う場合に用途に近いサンプルをご案内します。
環境に優しいシール ライメックス デメリット
実際にシールへ使うときに引っかかるのは、入荷までの時間と、1ロット単位でしか買えない点です。環境面の評価やロゴの申請は、素材の性能とは別の、判断や手間の話になります。
1、入荷までの時間が読みにくい
入荷までの日数については、お問い合わせください。当社には1ロット分の在庫はありますが、それ以上になると発注が必要です。シール素材として売り出してから時間が経っておらず、供給の体制が整っていないようで、徐々に整っていくそうなので今後に期待しています。(応援せねば!)
ライメックスでシールを作る場合は、先に在庫を確認しておくと良いかもしれません。
2、値段が若干高い
環境配慮素材にありがちですが、価格は若干高めです。その中ではライメックスは安い部類ですが、一般的な素材から切り替えるにはまだ差があります。加えて、一般的な素材は必要な分だけ購入できるのに対し、ライメックスは1ロット(巾約1m×長さ200m)単位でしか買えません。試しに少し使ってみたいだけの案件でも、買うのは1ロットです。使う量が少ない案件では、経済的には優しくない素材です。
3、本当に環境に優しい?
石灰石の側にも、紙の側にも、反論があります。当社としては環境に優しい素晴らしい素材だと感じていますが、どちらか一方の話を鵜呑みにせず、中立な立場で見ておきたいと思います。
まず石灰石から。紙の原料となる森林は植樹で再生できますが、石灰石の採掘は一度始めると復元できないこともあります。樹木の伐採に比べて大型の重機が必要で、エネルギーも大きくかかるそうです。ただし、国内の石灰石のほとんどはセメントとして建築物や道路に使われていて、ライメックスに使う量はそのごく一部とのことです。
紙の側の言い分はこうです。紙の製造に使う木材の多くは、他に用途の少ない低質材や間伐材など、行き場のなくなった木材だそうです。大量に使う「水」も、水道水ではなく川の水を使い、洗浄して川に戻しているため、利用はするが消費はしていないとのこと。(ん~!素晴らしいカウンターパンチ!紙の意見も強かった!)どちらも、なるべく地球にやさしい方法をとっているということですね。
4、LIMEXのロゴマークと訴求表示の使用には申請が必要
環境に優しい素材を使うなら、企業としての姿勢も含めて、その旨を印刷して消費者に伝えたいところです。上記の「ロゴマーク」と「訴求表示」はライメックスを使った印刷物に印刷できますが、申請が必要です。TBMさんにも確認したところ、申請するのは印刷データを作るお客様ご自身だそうです。(これが面倒な方もいらっしゃるかと思います)
ライメックスのWEBサイトには、こう記載されています。「LIMEXロゴマーク、LIMEX訴求表示は、その素材や製品LIMEX、LIMEX製品であることを示す際や、説明をする際に使用されるものです。それ以外の用途は、原則使用することはできません。また、ガイドラインで定める使用目的であっても、当社が不適切と判断した表記・表現については使用を禁止いたします。」
ロゴマークと訴求表示が必要な場合は、「ガイドライン」を読んだうえで「申請フォーム」から申請してください。下のボタンからそれぞれのページに移動できます。
環境に優しいシール ライメックス まとめ
ライメックスは環境に優しく、機能性の高い素材だと思います。ただ、環境に100%優しい素材なんて存在しません。人間のやる事ですから、サプライチェーンのどこかで何かしら環境や資源を犠牲にしています。
「本当に環境に優しいのですか?」と聞かれても、私たちに明確な答えは出せません。立場によって意見は変わりますし、サプライチェーンを細かく見るほど、どれが正解なのか分からなくなるからです。結局、どの素材もお客様のご判断で選んでいただくしかない、という結論になりました。
それでも、シール印刷を営む私たちにとって主流だった「紙」でも「フィルム」でもない、「石灰石」から出来た第三の素材は非常に魅力的です。環境意識の高いお客様が増えてくれればそれで十分ですし、今までの常識にとらわれず、新しいものは積極的に使っていけばよいとも思います。私たちは環境に優しいシール ライメックスをお勧めします。
気になる方は、一度使ってみてはいかがでしょうか。
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