本日は、「ホログラムシール」を紹介します。
どこよりも、自分たちの商品を目立たせたい。もしくは、目立つノベルティステッカーを配りたい。
ホログラム素材でシールやステッカーを作りたい人は、そんな風に考えているのではないでしょうか?
今回は、各ホログラムの柄だけでなく、印刷する際に役立つデザインのテクニックについても、詳しくお伝えいたします。
ホログラムシールを検討している方に読んで頂き、満足のいく印刷商品を手にしてもらうことを望んでいます。
ホログラムシールとは?
ホログラムシールとは、光の角度によって7色に反射する特殊なシール素材を指します。存在感が強いため、特別な仕様の商品への貼付や、ノベルティステッカーに使われる機会が多く見受けられます。ビックリマンシールというとイメージしやすいのではないでしょうか。
キラキラと光るホログラムシールは、他のタック紙(シール素材)と比べ、アイキャッチ性に富んでいるということが最大の特徴です。
シール印刷で使用されるホログラムシールは、素材自体にテクスチャがデザインされ、その上に印刷を施しています。ちなみに、テクスチャはエンボス加工(凹凸)にて目視では分からないほど微妙な傾斜をつけ、光の反射角度をデザインしています。
また、上記のエンボス仕様とは別に、レーザー加工にて、ホログラム自体にロゴマークやイラストをデザインすることも可能ですが、そちらは弊社の得意分野ではないので割愛させてもらいます。
まずは、以前弊社で作成したノベルティステッカーを紹介します。


どうでしょうか?7色に輝くメタリック感が、すごく美しいと思いませんか。ホログラムが他のシール印刷素材とは異なることが理解頂けたのではないでしょうか。ただ、上記ステッカーの仕上がりにはちょっとした仕掛けがあるのですが、後半にお伝えします。
まずは、5種の素材を紹介したいと思います。
ホログラムシールの柄5パターンをご紹介
うわっ…いつ見ても眩しい。印刷を施す前のホログラム素材は、目を背けてしまいたくなるくらい派手です。お世辞にも品が良いとは言えませんね。後半に印刷でスタイリッシュな印象に変えたいと思います。
上記5種のホログラムの材質は、マルウ接着株式会社というタック紙(シールの素材)メーカーのラインナップになります。
素材はPETで構成されています。厚みは25μと通常のPET素材に比べると薄口、セパレーターは白色の厚口です。また、粘着に関しましても溶剤強粘(ソルベント)ですので、幅広い用途にご使用いただけます。
それでは、順にご紹介いたします。

品番:HG-1
HG-1は、テクスチャが一切なく、他のラインナップに比べ、滑らかに発色します。見た目もシンプルなので、最もデザインの応用が効くホログラムです。(後ほどHG-1を使用したステッカーの解説をします。)

品番:HG-2
HG-2は、ドットが満遍なく散りばめられてキラキラと光ります。ドットが大きく、今回紹介する5種類の中で最もガチャガチャしており、主張が目立っています。印刷のデザインで主張を抑えることをお勧めします。

品番:HG-3
HG-3は、HG-2のドットが細かくなったタイプです。ただ、HG-2に比べ、見る位置によって全体の色が推移します。光り方がHG-1と同様に滑らかです。他のホログラムと比べると、どこか静寂な印象を受けます。

品番:HG-4
HG-4は、割れたガラスを不規則に敷き詰めたようなテクスチャになっています。ひとつひとつのテクスチャが大きいので、ステンドグラスのようなレトロな印象を感じます。

品番:HG-5
HG-5は、6mmの正方形が規則正しく配置されています。各正方形の中心から放射状に線が入っており、その線が発色の境界線となっています。ビックリマンシールに使われていたホログラムに似ています。
このように、何もデザインが施されていない状態のホログラムは正直なところ、派手なだけで魅力を感じないというのが私たちの意見です。それをデザインと印刷で昇華させることが可能です。
これから、この素材をどのように落ち着かせるかを解説したいと思います。
ホログラムシールを作成する際の印刷テクニック
ご存知の通り、「派手」と「魅力」は異なります。ホログラム素材は高価なのに、ギラギラがむき出しだと安っぽい…。私たちは悩みました。この目立ち過ぎてしまうホログラムの特徴を維持しながら、魅力的な見せ方はないだろうかと。
最終的にたどり着いた方法は、眩しい虹色の輝きを、印刷で抑えてしまうことでした。ホログラム素材は、シルバー系のグロスなので、網の印刷と相性が良いという利点に気づきました。
冒頭に紹介したステッカーを例に、分かりやすく解説します。
【特色の場合】 Aタイプ

こちらが、自信を持って紹介ができる、落ち着いたホログラムのデザインです。
上記ステッカーは、前述にあった HG-1 に3色の印刷を施しています。特徴としては、RUSTIEの背景部分に、緑の網を印刷しています。
この網の印刷により、ホログラム特有の派手さが抑えられつつ、グリーン寄りに再現されています。通常ならもっとホログラムの主張が強いステッカーになります。
データの作り方は簡単、実例を分解して解説いたします。下記をご覧ください。

前述の通りHG-1 は、テクスチャのないシンプルなホログラム。そこへグリーン50%の網を印刷(印刷①)。これにより質感がマット調になり、派手な印象を抑えています。あとは、白を印刷(印刷②)し、PANTONEの特色を印刷(印刷③)して完成です。
「網」とは、印刷用語で、文字通り網を印刷することを指します。100%がベタ印刷、99%以下は全て網印刷になります。
印刷①では、網のパーセンテージをいくつか調整して検証してみましたが、アルファベットのデザインには50%の網が適しているという結論に至りました。
ただし、網の印刷は良くも悪くも、ホログラム特有の光沢を殺してしまいます。人によって発色濃度の好みが分かれると思いますので、試作で様々なパーセンテージで検証するのも良いかと思います。

上記は、網の濃度イメージになります。
数値が上がるにつれて背景の男性の顔が覆い隠さていきます。左側が網0%、つまり印刷がされていない状態を指します。一方、右側の100%は網ではなく、100%ベタ印刷のイメージになります。インクには隠蔽性がないので100%のベタでも多少下地が透けます。
まずは、20~60%の間でお好みの見つけるのが良いかと思います。印刷会社によって異なりますが、3,000〜8,000円程度で試作を作成してくれます。
【カラー4色の場合】Bタイプ

上記ステッカーは、HG-2を使用。デザインは森の中に置かれた車。パーティでも行われているのでしょうか、強烈なミラーボールのような光。外にまで強い光線が放たれて、森全体の雰囲気を変えているように見えます。もらえたら嬉しいステッカーですね。
こちらの印刷は4色カラーになります。特徴は、「車内の光」と「光線」の部分には印刷が施されていないこと。つまりHG-2がむき出しになっています。こちらも派手な印象にならない理由の一つとして、カラー4色によってホログラムが潰されているからになります。
データの作り方も簡単、実例を分解して解説いたします。下記をご覧ください。

HG-2 は、ドットを散りばめた派手なホログラムになります。そこへ4色カラーを印刷しています。
4色カラーとは、Cはシアンの青・Mはマゼンタの赤・Yはイエローの黄・Kはキープレートの黒の、全4種の CMYK の網を掛け合わせた印刷を指します。みなさんの身近にある印刷物の大半がこのCMYKで再現されています。
こちらのステッカーも一見すると、ただのカラー印刷ですが、オブジェクトが黒、背景は緑で統一されています。(また緑ですみません…)もちろん、黒と緑の2色でも作成可能ですが、CMYKを重ね合わせることで、下地のHG-2の隠蔽率を高め、明暗の差を表現しています。よく見ると車のボディや背景の木は完全にホログラムが潰されています。コントラスト大事ですね。
価格について
ホログラムは、一般的な材質に比べて若干割高です。弊社で上記ステッカーの仕様で 1,000〜10,000枚作成した場合の概算価格をお伝えします。参考までにご覧ください。
Aタイプ
寸法:120×30mm
色数:3色(白+特2色)
材質:ホログラム各種
1,000枚・・・41,000円(税抜き)
5,000枚・・・78,000円(税抜き)
10,000枚・・・98,000円(税抜き)
Bタイプ
寸法:70×70mm
色数:4色(CMYK)
材質:ホログラム各種
1,000枚・・・56,000円(税抜き)
5,000枚・・・97,000円(税抜き)
10,000枚・・・132,000円(税抜き)
納期について
納期は土日を除く、5営業日になります。ご注文とデータ入稿から1週間後にお手元に届けします。お急ぎの場合も対応いたしますが特急料金が発生いたしますので、ご注文はお早めにお願いいたします。
また、ぶっつけ本番はリスクがある。という方には、試作(色校正)をお勧めします。別途費用と+5営業日が加算されますが、満足度の高い印刷商品を作ることができます。こだわりのある方にお勧めしています。
無料サンプルあります
前述にあった、ホログラムの材質(HG-1~5)の手配が無料で可能です。2日以内にお手元に手配いたします。
依頼は、お問い合わせフォームからご連絡ください。即日郵送にて送らせていただきます。
※お名前、郵便番号、ご住所、電話番号を必ず記載願います。
お見積もりも即日対応
まずは価格を知りたいという方は、お見積もり依頼ページよりご連絡お願いいたします。多くの場合、当日回答いたします。(特殊な加工が入る場合はお時間が発生する場合もあります)
まとめ
ホログラムシールについて、最後までご覧い頂き感謝いたします。お見積もりを確認して頂き、現物サンプルを見てもらえたら幸いです。ラインナップについては、随時増やせたらいいなと思っております。各種メーカーの皆様からの提案もお待ちしております。
ではまた!
ホログラムシール関連ページ
ホログラムシール印刷