環境に優しいシール素材 標準品から紹介します。
実のところ、環境に優しい特殊な素材は安くありません。当社としても少しでも環境を配慮した素材でシールを作成して頂きたいといったところです。そこで今回は、標準のラインナップでも環境を配慮したシール素材を紹介したいと思います。
数年前から「環境に優しい素材でシールを作りたい」という問い合わせが増えています。当然、タック紙のメーカー各社もそうした世間の情勢に反応するように色々発売しています。
価格が高い 環境配慮型素材
以前、「分解されやすいバイオマス素材を使ったエコマリンタック」や「再生PET80%で作られたフィルム素材」というのを紹介しました。とても素晴らしい素材ですし、どんどん使っていきたいと思っていました。
ただ、そうした素材は価格が高いのです。また、最低発注ロットが高く設定され、必要以上の購入が強いられます。結局のところ経済的にも環境的にも良くないというのが現状です。製造にコストがかかっているのかもしれません。まだまだ本質的に環境を配慮しているとは言えません。
実際のところ、昨今メーカーの発売している環境配慮型の素材を使用したシールの単価は高くなってしまい、受注率はかなり低いです。単価の安い食品関係にはまず使えないでしょう。まだまだニーズと価格の折り合いがつかない状態です。私たちもお客様の期待に添えることが出来ずヤキモキしています。
そうした場合は、標準ラインナップの素材にてご注文頂いております。標準ラインナップは安価であり、必要な量のみの注文が可能です。そうなるとメーカーの推奨する高価な環境配慮型の素材を使うよりも、標準ラインナップの中から選んだ方がメリットがあると考えるようになりました。
そこで、標準ラインナップでも環境への負担が少ないタック紙メーカーをご紹介します。
環境に優しいシール素材はマルウ接着の標準ラインナップにある
粘着剤の一部にバイオマスを使用した素材は、環境に優しいと言えます。バイオマスは原料が植物性であり、粘着剤の製造工程でのCO2の排出量が減るからです。
当社では、マルウ接着株式会社というメーカーのタック紙をメインにシールを製造しています。今まで様々なメーカーの素材を使ってきましたが、「デリバリーが良い」「適正価格」「環境配慮型の素材が多い」という点で支持しております。お客様からメーカーの指示がない限り、マルウ接着の素材での提供となります。
そんな同社のタック紙は、粘着剤にバイオマス樹脂が5~20%配合(アイテムによる)されています。バイオマス樹脂は合成樹脂のみの粘着剤と比較すると、製造中のCO2の排出量が3~12%削減(アイテムによる)されます。たまたま以前からバイオマス樹脂を使っていただけかもしれませんが、ほとんどのラインナップ素材の粘着剤が環境に優しいのは使っている私たちにとっても嬉しいです。
それでは標準ラインナップでも十分に環境配慮型の素材があるのでご紹介します。
紙素材を紹介
紙素材はフィルムに比べ環境に優しいのでお勧めです。ちなみに、シールの素材は大きく分けて「紙」と「フィルム」の2つしかありません。
上質紙
アートコート紙
ミラーコート紙
タック紙の紙素材は、上質紙・アートコート紙・ミラーコート紙が王道です。紙素材はフィルムに比べ耐久性は落ちますが、屋内での使用であれば紙素材で十分です。紙素材で十分なのに、わざわざコストの高い環境配慮型のフィルム素材を使う必要は無いかもしれません。また、紙素材は剥がす際に破れてしまい、苦労しますが、弱粘着にすれば綺麗に剥がれます。
作ったら半永久に存在してしまうPETよりも、紙を使う事が自然に優しいと考えます。
フィルム素材を紹介
マルウ接着の標準ラインナップで環境配慮型のフィルムをご紹介します。
発泡白PET
こちらは素材の中に細かい空気が入っていることで厚みを出しています。それにより他の合成紙と比べ、約21%の原料を削減しています。また再生PETを25%以上使用したPETフィルムです。
ユポ80μ
汎用性の非常に高いことから、フィルムの中で最もポピュラーな素材です。実はバイオマス樹脂配合の合成紙です。一般的な合成紙と比べ、排出されるCO2を8%削減しています。必要な分だけの購入が可能なので、経済的にも優しいです。私たちはユポをお勧めしています。
環境に優しいシール素材 標準品 まとめ
シールの作製の際に、環境を配慮した素材が使いたくても、予算をかけることが出来ない場合、マルウ接着の標準品で良いかと思います。紙素材であれば「上質」「アート」「ミラー」、フィルムでしたら「ユポ80μ」「発泡白PET」になります。
その他の環境に優しい素材の紹介はコチラをご覧ください。
反応が早いです。ぜひ一度お試しください。